「私たちが好むのは、着心地のよさとスタイルをうまく合わせ持っている服です。そして、それらをとても気に入って手放せなくなってしまうものです。私が今でもジョンスメドレーで初めてデザインしたTシャツを宝物のように大事にしたり、すっかりよれよれにくたびれてしまったスメドレー製オリジナルデザインの「フロックス」（メンズ肌着をもとにしたニット）を処分できずにいるのも、そういう理由からです。 ジョンスメドレーは、そのファインゲージのフルファッション製法に惹かれて私が一緒に仕事をしたいと憧れた最初のファクトリーのひとつでした。一見何の変哲もないシンプルなデザインの奥に、長い年月をかけて培った熟練された技術があります。ジョンスメドレーは、もともとシーアイランドコットンやシルク、ボタニーウールのアンダーウェアを生産するニットメーカーでした。ダービーシャーにある工場を初めて訪ねた時はわくわくしました。さりげないディテールや編み地、細かなリブなどアーカイブを隅から隅まで見せてもらい、後日私自身のデザインに取り入れることができたのです。」
─ マーガレット・ハウエル