マーガレット・ハウエルの世界観を体感できる
路面店が福岡と大阪にオープン。

今春、マーガレット・ハウエルの新店舗が福岡と大阪に新しくオープン。ともにメンズ、ウィメンズ、MHL.、ホームプロダクトの全カテゴリーに、イギリスで買い付けた希少なヴィンテージ家具や食器が揃う。さらに九州、関西エリアでは初となる、マーガレット・ハウエル カフェを併設している。
2020年に50周年を迎え、これから先ブランドが100年続くことを目指して注力したのは、しっかりと世界観を伝える場を作っていくこと。旗艦店であるロンドンのウィグモアストリートや東京の神南店をベースに、それぞれの立地にあった店作りを展開している。

福岡市にある天神店は、複合商業施設の季離宮(ときりきゅう)内にある。2006年にオープンした低層の施設には、コブシを主木にシャラ、モミジ、アラカスなどの低木が植えられており、それぞれの店舗が路面店の作りになった、落ち着いた雰囲気の漂う場所。店舗は2面採光で光がよく入るので季節の移ろいや光の変化が感じられる。外の景色と美しく馴染む、気持ちの良い空間が実現した。

一方、大阪店は、JR大阪駅北側の再開発区域にできたグラングリーン大阪内にオープン。駅前の広大な敷地は緑豊かな都市公園を中心とする複合都市として開発が進むエリア。一角にあるこのショップは、およそ200平米の広さがあり、高い天井や通りに面した大きな窓によって開放感溢れる空間になっている。グラングリーン大阪は公園や住居棟もあり、多くの人が行き交う場所でもある。ここは新たなコミュニティが生まれる場、都会のオアシス的な空間になっている。

クリーンでモダン、余白のある空間で
エッセンシャルアイテムを探しに。

マーガレット・ハウエルの店舗設計は、クロージングアイテム同様にコンテンポラリーで、白い壁を基調としたクリーンな空間で統一している。大きな窓を設けてたっぷりと光を取り入れ、外と内とがシームレスに繋がるよう、外の景色との調和を大切にする。福岡、大阪の両店もまた、ユニバーサルデザインとなる動線を活かし、さまざまな要素を詰め込みすぎないミニマルな空間になっている。
什器の一部はインダストリアルデザイナーのディーター・ラムスが手がけたイギリスのヴィツゥ。用途に合わせて可変できる、究極にミニマムなデザインの機能的な棚はマーガレット本人もお気に入りで自宅でも使用するものだ。カウンターや掘り込みになった棚など、作り付けの天板はホワイトオークを、茶色のテーブルは天板にマホガニーを使用、経年変化を楽しめる素材を取り入れた。カフェには、フリッツ・ハンセンのペンダントライトを天井から吊るし、暖色系の柔らかな光でモダンな空間を演出している。

カフェの食事は、オートミールスコーンやキャロットケーキといった定番メニューをはじめ、デリプレートやサンドイッチプレートなど季節ごとに変わるフードメニューもある(カフェは各店でメニューが異なる)。ウエア同様、イギリスの伝統的な料理をベースに現代の人の口にも合うようモダナイズした味付けが特徴だ。5種類のお茶のうち、ハイティ、ライトグレイ、ルイボスティはロンドンにある茶葉専門店「POSTCARD TEAS」にオリジナルで配合してもらったもの。全店を通して”Good Food, Good Service“がカフェのコンセプト。地域の方たちが気軽に立ち寄れて、行きつけの店になる、憩いのスポットになる、そんなローカルに根付いたカフェでありたいという思いを込めている。

マーガレット・ハウエルでは、長年にわたり普遍的な素材を用いながら、時代に合わせてシルエットやディテールをアップデートさせることで常にモダンなスタイルを貫いてきた。クロージングデザインはもちろん、セレクトされた家具やテーブルウエアの一つひとつまでこだわりが凝縮されている。衣食住のすべてを大切に、機能性とデザイン性を兼ね備えたものを身の回りに置くことが、心地よいライフスタイルをかたちづくる。
今回オープンした2店舗は、そんなブランドの世界観を存分に体感できる空間。暮らしを豊かにしてくれる、自分だけのエッセンシャルアイテムを探してほしい。