様々な分野で活躍される方に
MHLで選んだギフトについて聞いたインタビューコラム。
「SPBS本店」は、2008年にオープンした東京は奥渋谷の神山商店街にある人気ブックショップだ。この店の元店長であり、現在はマネージャーとして店づくりや新規事業を手がける鈴木美波さん。作られた背景がきちんとわかるMHLが好きだという彼女に、代官山店で選ぶ贈り物について話を聞いた。
−鈴木さんは、普段、暮らしの中で贈り物をすることは多いですか?
友人、家族、パートナーには、ちょっとした差し入れをすることもありますが、厳密にいうと「やりたいなと思っていながらマメにできない」タイプ。反対に人からいただくものに気付かされることはたくさんありますね。
−例えばどんなことでしょう。
新店舗のオープン準備の際、スタッフが、さっとお菓子をくれたり、紅茶をくれたり。自分ではあまり顔に出ていないと思っていたんですけど、切羽詰まった感じが出ていたんでしょうね。みんなもっと大変なはずなのに、「鈴木さん、おつかれさまです。手伝ってくれてありがとうございます」と声をかけてくれて、気配りが素晴らしいなと思いました。
−自分に余裕がない時こそ、相手を気遣う。素敵な心意気ですね。
そうですね、何気ないギフトや差し入れに近いものですけど、「おつかれさま」と相手を思いやる気持ちが込められていて、日常的に何かを贈れる人はすごくいいなと思います。自分もそうなりたい、真似したいという気持ちは常にありますね。
−こちらはお母様へのプレゼントですね。
母は外出が好きで、アクティブなタイプなので、小さめのバッグを選びました。しょっちゅう友達と旅行に行ったり、出歩いたりしているので、出先で気軽に財布だけ入れて行動する時とかにいいかなと。フォルムがかわいいのはもちろん、オールレザーで作りもいいし、黄色がかった色味も経年変化を楽しめそうだと思いました。
−ご両親と会うことは多いですか?
実は、最近まで実家に一年間だけ戻っていたんです。その一年間で、父の日や母の日、2人の誕生日をまた同じ屋根の下で過ごしました。そんな日が来るとは思っていなかったので、すごく嬉しくて。父と母には感謝しかないですね。でも、言葉だけで表現するのは恥ずかしいので、ものをあげると同時に伝える。ものに頼らないと言えないこともありますね。
−ご家族とは仲が良いのですね。
私には弟が2人いますが、それぞれ結婚しています。でも誕生日にみんなでラインをしあって「ご飯食べようか?」という感じで、成人してからもずっと仲が良いですね。弟の奥さんたちとも仲良しで、記念日や誕生日には声をかけあってみんなで集まったりします。そうそう、以前は、弟たちにもプレゼントをあげていました。サッカーの練習に行くときに使えるタフなバッグをあげたり、ちょっとおしゃれに目覚めてきたからファッション系のアイテムを贈ったり。いまだに使ってくれているものもあって、あげた方もうれしくなります。
−今一緒に住んでいらっしゃるパートナーには何を選んだのですか?
ちょっとミリタリーっぽいスモックを。車での仕事が多い人なので、あまり窮屈でなく、車の中でもラクかなと思って選びました。オーバーサイズで、ばさっとラフに着られる。寒さ暑さの調整が簡単にできるからいいなと。裾のスピンドルでシルエットを変えられるから、私もたまに借りたいなと思っています。
−MHLは基本ユニセックスで着られますのでそういう方も多いですよ。
ヴィンテージの海軍のデッキジャケットからインスパイアされたものと聞いてそれもいいなと。もの作りの背景や誰が作っているかはいつも気になっていて、それを知っているか知らないかで服の見え方がちょっと違うものになりますよね。愛着の湧き方も違ってくると思うんです。
FOR MY MOTHER
TOUGH LEATHER BAG ¥28,000
FOR MY PARTNER
MHL HOODED SMOCK ¥49,000SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS BOOK事業本部マネージャー 鈴木美波
1987年生まれ。埼玉県出身。大学在学時より書店、図書館勤務を経て、合同会社SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERSに入社。SPBS本店店長を約3年務め、現在はBOOK事業本部マネージャーとして、店舗マネジメント、新規事業企画に携わる。
合同会社SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERSについて
「本の文化をすべての人に」をビジョンに掲げる本と編集の総合企業。現在、奥渋谷の本屋「SPBS本店」、渋谷ヒカリエShinQs内の「CHOUCHOU」、11月1日に開業した渋谷スクランブルスクエア内の「+SPBS」の3店舗を運営している。SPBS本店に併設されている本社オフィスでは、編集部を中心とした社員が働いていて、出版物の制作、店舗運営、イベント企画、webコンテンツ制作など幅広い事業に取り組んでいる。来年4月には都内に2つの新店舗をオープン予定。
PHOTO : NORIO KIDERA
TEXT : CHIZURU ATSUTA